紙芝居一家の主、文吉は3ヵ月前に死んでしまった。
生前文吉は、養女・春の実の母(里上)に25年ぶりに再会させ、文吉の家に同居させるのだった。
文吉が居なくなった後、仲間が一つの紙芝居を皆で稽古するのであった。
だが、いつの間にか春の母(里上)が他の男と駆け落ちした当時の話になってしまった。
そこに春のマネージャ平野がデレクターのつくだを連れてやって来たのである。
春に大会社の豆乳石鹸のCMの話を持って来たのである。
春は、その喜びを文吉の仏壇に報告するのだった。
春の母(里上)は文吉の墓の金を文吉の弟子・鈴木に拾われてしまう。
鈴木はその金を持って出て行ってしまった。
鈴木は偶然に出会った大女優・桂ゆめに春が豆乳石鹸のCMに決まった事を話してしまう。
そのあと追いかけて来た里上を鈴木はホテルに行こうと誘うのだった。
豆乳石鹸の社長は春らんまんを気に入り、直接会おうとスタジオにやって来た。
春の養父の文吉は紙芝居屋だったと知った社長はびっくりして、
「実は私は子供の頃貧乏で靴磨きをやっていたんだよ、その時の親友が文吉さんだよ。」
社長「そうか、文ちゃんは死んじゃったか、一目でも会いたかった。」
そこに亡霊の文吉が現れる。
「俺も会いたかったぜ、でも和ちゃんは偉くなったな社長とは! 春をCMにつかってくれるかい。」
春らんまんは社長の子供の靴磨きの恰好をしてCMを演じる。
そこに今まで豆乳石鹸のCMの専属だった大女優・桂ゆめが来る。
紙芝居仲間もCMに出れると皆んなで踊りの稽古をしだすのだった。
そこにマネージャーの平野がとびこんで来る。
「たいへんだよ。春らんまんが交通事故で病院に運ばれたわ!」
一方、鈴木は里上を連れて古里に行こうと誘う。
大女優の陰謀で春らんまんは女優の世界を辞めるはめになってしまう。
春はマネージャーの平野を他のプロダクションに紹介をして別れるのだった。
一人きりになった春は生きていく元気もなく、父文吉の所に行こうと決心する。
そこに文吉が現れる。
春、死んじゃぁだめだ! 生きてお前の芸で紙芝居をやってくれ。
そして、世間に夢を与えてくれ。 お前は紙芝居屋の子供じゃないか、たのんだよ・・・・
「お父ちゃん! まって 行かないで!」
春は立ち上がって歩きだした。
一人決意を胸に・・・
完